2008年6月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
松下電器産業の森下洋一相談役が4月1日付で、関西学院大学の理事長に就任した。少子化で大学経営が冬の時代を迎えており、企業経営のノウハウを導入しようとの思惑が透けて見えるが、森下氏といえば、松下電器の社長、会長時代に「何も改革をせず、今の松下の低空飛行の原因を作った張本人」(元副社長)と断じられるほど、経営能力には疑問符が付く御仁。果たして名門大学の舵取りができるのか。大学経営は、人員削減をしたり、経費を削ったりして単純に収益を出せばいいというものではない。株式会社のように株主の配当に苦慮することはないが、一方で、新しい学部の設置や教育施設の更新など「設備投資」を行わなければ、学生獲得競争に負けるため、資金需要は旺盛だ。学問や研究の自由と経営効率のバランスをどう取るかも重要な課題であり、複合的な判断が求められる。単に市場原理を学校に持ち込め ………
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