福田「突如退陣」の胸騒ぎ

首相公邸へ「心のケア」に駆けつけた森と青木。こんな不人気が続けば、福田の心理状態はもたない。

2008年6月号 POLITICS [サミットまでもたない?]

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 慰めは好きな外交だけ。打つ手なしの内政には、明らかにやる気を失っている――。いま自民党首脳部を悩ますのは、福田康夫首相がいつ何時、突然退陣を表明しないかという胸騒ぎである。小泉内閣では、自ら官房長官の辞任を定例記者会見で突然明らかにし、その日のうちに「風のごとく来りて、風のごとく去るということだ」と言い残し、官邸を去った。「ポスト小泉」政局では、安倍晋三前首相の対抗馬に推す声が政・官・財各界に澎湃(ほうはい)と広がったが、土壇場ではぐらかした。色気があったのは、その後の展開で周知の通り。よく言えば照れ性、有り体に言えば相当な天の邪鬼。お坊ちゃま気質のわがままなのである。しかもプライドは人一倍強く、切れやすい。こんな不人気が続けば、まず福田首相の心理状態がもたないだろう。自民党のベテラン議員は、皆それをよく知っている。

「やけを起こすな」と説得

衆院山口2区補選で ………

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