中国ナショナリズム「炎上」

聖火リレーを機に、ネットを媒介して暴走。フランスのカルフールを標的にしたが……。

2008年6月号 GLOBAL

  • はてなブックマークに追加

中国ナショナリズムが炎上した。「犯我中華者、雖遠必誅」(我が中華を犯す者は、遠きにありても必ず誅せん)。前漢時代に匈奴(きようど)の單于(ぜんう)を斬った将軍の言「明犯強漢者、雖遠必誅」(『漢書』陳湯伝)をもじった大時代な台詞だが、最近は人口に膾炙するようになった。きっかけは聖火リレーである。4月7日、パリに入った聖火は何度も立ち往生した。チベット弾圧に抗議するデモ隊が闖入、身障者のリレー走者、金晶選手が聖火のトーチを奪い取られかけた場面もあった。たまたま近くにいた中国人留学生がデジカメで撮り、同日夜にインターネットで公開した。アクセスはあっという間に6千万PV(ページビュー)に達し、書き込みも3万5千件を超えた。

不買運動呼びかけ携帯メール

そこで「マディア」が牙をむく。マディアとは、マフィアとメディアを合わせた造語で、メディアの暴力性を指す。月刊誌「人民中国」(日本 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。