次期衆院選は食うか食われるかの戦い。自らの再登板は百パーセントないが、勝負師の血が騒ぐ……。
2008年5月号 POLITICS [火蓋切る「小沢vs小泉」]
権力者失格。失礼ながら福田康夫首相には、もはやこう宣告申し上げるほかはない。何しろ国会で衆人環視のなか、野党党首に「そういうのは権力の乱用だ」と八つ当たりし、「(私は)かわいそうなくらい苦労している。誰と話をすれば信用できるのか教えてほしい。正直言って翻弄された」と泣き言を口にしたのだから、自ら失格と認めたも同然である。某トップ企業の社長が、業界の会合でライバル会社の社長相手に、面と向かってこう訴える光景を想像してみたら、その異様さが分かろうというものだ。したがって4月9日、民主党・小沢一郎代表との間で行われた党首討論を、「首相が反撃」「白熱の応酬」といった格闘技観戦と同レベルで論評するのは、相も変わらぬ劇場型政治観に引きずられたいかにも浅薄な見方であろう。権力者が自ら権力の不備・欠損を公然とさらけだした、前代未聞の由々しき失態と見るべき ………
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