一直線に走れぬ「麻生」の事情

先を急げば潰される。果報は寝て待て。地道に政策をアピールしていけば……。

2008年5月号 POLITICS

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内閣支持率が3割ラインを下回り、福田政権の行く末が危ぶまれる。いやが上にも注目度が高まっているのが自民党前幹事長・麻生太郎(67)である。現政権の崩壊を見越して、与野党を問わず「いよいよ次は麻生か」と囁かれ出した。昨年9月の総裁選で首相・福田康夫に敗れた麻生だけに、「世の中の空気の変わり目」を、誰よりも感じているに違いない。もっとも、決して福田降ろしに動こうとしているわけではない。基本戦略は「好機を待つことに尽きる」(麻生周辺)。いわゆる「熟柿作戦」である。やはりそこは総勢20人の小所帯・麻生派の宿命とも言える。それゆえ麻生自身は、表向き福田批判を展開するようなことはしない。が、母方の祖父、吉田茂のトレードマークだった葉巻タバコをくゆらせながら、皮肉たっぷりにこんな言葉を周囲に漏らす。「(福田びいきの)読売新聞ですら4月の内閣支持率は28%。と ………

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