半値近い中国株に「介入」心待ち

無残なり、株価「大躍進」。1億の零細投資家たちの頼りは、お上のテコ入れと次なる生贄。

2008年5月号 BUSINESS

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まだ寒さが残る4月の北京。なのに、63歳の徐志中さんの背には、冷や汗ばかり滲み出る。一貫して長期投資で巨額の富を築いたアメリカの「投資の神様」ウォーレン・バフェットのように、いつか自分もなりたい……。徐さんは心中密かにそう念じていた。「中国の経済成長は20年も続いているのに、株価はあまり上がらなかった。でも、今度こそ中国の株高は本物で、バフェットが中国にも現れるはずだ」と確信したのは、中国株が1年余も天井知らずの急伸を続けた直後の昨年暮れである。「株は長期保有するものであり、やたらに売ったりするものではない」というバフェットの信条を口癖に、ずっと買い続けてきた徐さんは、昨年下期から買うスピードを速め、たちまち十数万元の含み益を得た。この調子ならいずれ数百万元、いや、数千万元の株長者になるのも夢ではない、と思ったのだ。ところが、年明けから相場は急 ………

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