「大物」社外取締役が跋扈する船井電機

旧大和銀行の最後の頭取ら7人の社外取締役が、老耄の創業社長を押しのけ、権勢を振るっている。

2008年4月号 BUSINESS

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「オヤジは辞めようにも辞められなくなったよなあ……」大阪に本社を置くAV機器メーカー、船井電機の関係者はそう呟く。2月4日、船井は2008年3月期の連結営業損益見通しが21億円の赤字になると発表。今期2度目の業績下方修正となった。1961年の創業以来、50年近く船井を引っ張ってきた創業社長の船井哲良はすでに81歳。勇退を模索していたが、とても隠居できるムードではなくなった。業績悪化の引き金は薄型テレビ事業の失敗。船井は提携先の台湾・奇美電子から液晶パネルを調達し、これを中国・広州にある工場で組み立て、主に米国で販売している。ところが06年に約500億円の融資をしたにもかかわらず、「それまで信頼関係で結ばれていた奇美との関係が壊れた」(船井幹部)ことが響いた。この融資を機に船井は奇美と液晶パネルの安定調達契約を結んだが、昨年春、その調達先をあえて中華映管に切り替え ………

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