異例の「財務畑一筋」が登場

朝田 照男(丸紅 新社長)

2008年4月号 連載 [CHALLENGER]

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「その質問に彼が答えると問題が多いので、私が答えます」2月20日の社長交代会見。代表権のない会長に就き、経営の一線から完全に退く意向を表明した勝俣宣夫が、新社長となる朝田照男(59)と記者との間に割って入る一幕があった。記者の質問は「日本航空の増資要請にどう対応するか」。勝俣体制下で金庫番を務めた朝田が答えてもよさそうだが、実父の故・静夫は運輸次官を経て日航の社長に就いたことがある。古い話ではあるが朝田の発言は遮られた。が、それは「社長交代は4月1日付。それまでにケリをつける」という、勝俣らしいブラックユーモアだった。社長就任にあたり、朝田は二つの重荷を背負った。一つは勝俣の後継者だということ。丸紅は2001年11月に約2100億円のリストラ損を計上すると発表した。株式市場はこれを嫌い、翌12月に株価は半世紀ぶりとなる58円をつけた。03年4月、土俵際に追いつ ………

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