大統領選の結果をめぐりアルメニア国内が異常事態

2008年4月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]

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アルメニアでは3月1日、大統領選挙の開票結果に不満を持つ野党デモ隊が警察隊と衝突し、8人が死亡、警官72人を含む131人の負傷者を出す異常事態となった。コチャリャン大統領は20日間の国家非常事態を宣言し、公的情報以外の報道を制限したため、実際の死傷者はこれを上回る可能性がある。背景にあるのは、隣国アゼルバイジャン領内の分離独立派地域ナゴルノ.カラバフ自治州をめぐる問題だ。選挙は大統領と近い関係にあるサルキシャン首相が53%の得票率で当選した。両者は隣国アゼルバイジャン領内のナゴルノ.カラバフ自治州出身の親露派で、アゼルバイジャンに対して強硬姿勢をとっている点で共通しており、サルキシャン氏の勝利はスムーズな政権移行を意味していた。一方、21.5%しか獲得できなかった野党候補、テルペトロシャン氏は旧ソ崩壊後のアルメニア初代大統領を務めたが、ナゴルノ.カラバフ ………

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