金メッキ剥げた「サルコジ幻想」

独断専行と私生活ゴシップで、国民は愛想尽かし。だが、まだ侮ってはいけない……。

2008年4月号 GLOBAL

  • はてなブックマークに追加

時折、サルコジはマンガの登場人物ではないかと思うことがある。近年、フランスでも国民一般に浸透してきた日本のマンガさながらの、台詞の平明さと大げさな身振り、メリハリあるストーリー展開、そして何より鬼面人を威(おど)す熱血漢ぶりが秀逸なのだ。2007年5月、サルコジは共和国大統領になった。その得票率はドゴールが大統領選出を直接選挙によるものとして以来、最良のスコアの一つを記録。9月には、国民の6割以上がサルコジに対して好意的だった。国家元首の人気度を測る数字として、この6割以上というのはフランスではかなり大きい。ところが昨秋以降、支持率は下降の一途をたどり、今年3月にはついにボトムラインまで落ちてしまった。大統領個人への信頼度と政策支持率とが共に、これだけ短期間に下がるというのは、これまでにない現象である。また、大統領が難しい局面に立ったとき、首相 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。