新日本製鉄――刑事告発に怯える「鉄の盟主」

公取委が悪質きわまる子会社「日鉄住金鋼板」を強制調査。1999年の闇カルテル事件以来の厳罰を免れそうにない。

2008年4月号 BUSINESS [企業スキャン]

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トルストイの晩年の秀作『イワン・イリイチの死』。帝政ロシアの平凡な官吏が将来の出世と家族の幸福を確信したときから人生が暗転、些細に思えた病が命取りになってしまう。至福の瞬間に魔が潜んでいるという運命の皮肉。文豪の描いた悲劇は現代社会でも繰り返されている。今年1月17日、新日本製鉄社長の三村明夫(67)は至福の時を味わったに違いない。この日、4月1日付で副社長の宗岡正二(61)が社長に昇格、三村が代表権のある会長に就任するトップ人事を取締役会で決定。社長交代の理由を問われた三村は「現在4年連続で過去最高益を更新中であり2008年度を最終とする中期計画は超過達成している。次の道筋は新体制で作り上げることが望ましい」と誇らしげに語った。自画自賛も無理はない。新日鉄は目下、空前の好業績。三村が副社長から社長に昇格した5年前のどん底から這い上がった。03年3月期の ………

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