「奥田の威」借る日本ガイシの老害

財界活動にのめり込んだ会長が身の丈を超えた大盤振る舞い。社内はうんざり。

2008年3月号 BUSINESS

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一度味わった栄光を忘れられないのは世の常だ。しかし、企業経営者がそれに拘泥するようだと、会社はたちまち迷走する。まして実力者と呼ばれる会長がそうであれば、社内から「老害」との批判が出る。それを正そうとする社長との間では不協和音も生じる。日本ガイシ(本社・名古屋市)は現在、似たような状況に直面している。ガイシの柴田昌治会長は、日本経団連の奥田碩会長(現トヨタ自動車取締役相談役)時代に東京電力や東芝など日本を代表する大手企業のトップと並んで副会長を務めた。2006年5月に退任後も評議員会副議長職にとどまり、今なお中央財界から引く手あまた。一時はNHK経営委員長や東京証券取引所社長の有力候補の一人としてうわさされた。売上高3千億円余りの地方企業の経営者にしては「破格の待遇」だ。名古屋の名門とはいえ全国的には知名度が決して高くないガイシが経団連副会長の ………

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