「デジタル」の利益が「紙」を抜いた日経

2008年3月号 連載 [メディアの急所]

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もう30年も前から新聞社はデジタル、デジタルと騒いでいるが、その実、利益は「紙」、つまり新聞に依存してきた。しかし、日本経済新聞社ではついに営業利益でデジタル部門が新聞部門を上回った。業界初の快挙である。同社の2007年度(1~12月)の連結営業利益は前年度比50%減の240億円。うち新聞部門の利益は44.5%の約106億円に止まったのに対して、デジタル部門は日経デジタルメディア、日経メディアマーケティング、日経リサーチ、さらにクイック、格付投資情報センター(R&I)、日経総合システムを入れて計44.9%の約107億円と、「デジタル」が初めて「紙」を抜いた。経済情報の伝達手段が、新聞や雑誌、本といったアナログ(紙)情報からデジタル中心に大きくシフトしたことを象徴する決算だ。朝日、読売、毎日にとってデジタルは「カネばかり食って儲からない」部門であるだけに、日経の強さは ………

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