経団連副会長のイスを断ったJ・フロントの奥田社長

2008年3月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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日本経団連副会長になって「財界人」と呼ばれたい。それが経営者の相場だが、J・フロントリテイリングの奥田務社長は今年も御手洗冨士夫会長の副会長就任の要請を断った。昨年も辞退しており、本人はポストに全く関心がないようだ。もっとも、同氏は前経団連会長のトヨタ自動車取締役相談役・奥田碩氏の実弟である。副会長職を受諾すれば「奥田さんが弟を副会長にするため御手洗会長に根回しした」とあらぬ噂も立てられかねない。務氏は大丸の経営改革とともに松坂屋との経営統合を実現するなど、その経営手腕は衆目の一致するところ。経団連副会長にならずとも存在感は十分。だからこそ存在感のある副会長がいない経団連は「奥田ブランド」を欲しがったのだが、務氏を説得できなかった。軸がぶれないことが一流の条件である。 ………

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