セルビア大統領再選コソボ独立に不満燻る

2008年3月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]

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1990年代の国際的孤立から立ち直れないでいるセルビアが、親欧米を選ぶか親ロシアを選ぶかの選択を迫られていた大統領選は、2月3日の決戦投票で親欧米派の現職ボリス・タディッチ(50、民主党)が、極右民族派のトミスラブ・ニコリッチ(55、急進党党首代行)を小差で破り、再選を果たした。第1回投票ではニコリッチが首位に立っていたが、タディッチが巻き返した。極右政権誕生となれば、欧州連合(EU)や米国による経済制裁が再発動されかねない。この懸念が有権者の判断に影響したようだ。敗北宣言したニコリッチも「経済制裁を恐れて政策論争が蔑ろにされたことは遺憾」と述べた。両候補ともアルバニア系住民の多いコソボ自治州の独立に反対の姿勢では一致していたが、独立を支援するEUと米国に対し、ロシアは国連安全保障理事会の常任理事国としてコソボ独立に関する国連決議にはすべて反対する構 ………

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