松下電器産業――プラズマ敗色を糊塗

液晶との両面作戦へ大きくカジ切り換え。社名変更も行き着く先は「中村改革」の否定なのだが。

2008年3月号 BUSINESS [企業スキャン]

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今年2月5日、松下電器産業は最新鋭のプラズマパネル工場(兵庫県尼崎市)に報道陣を集めて見学会を開いた。案内された新工場の横には、この工場よりさらに大きい「尼崎第3工場」が来年5月に稼働する予定で、建設地ではすでにクレーンが林立していた。参加した一人は「げっぷが出るほどの過剰設備を見せつけられた」と言う。同時に開かれた役員との懇談会では、この過剰設備についての質問が出たが、専務の坂本俊弘は「皆さんが思っている以上に出荷は前年を上回っている。あまり心配はしていない」と答えた。

伸び悩むプラズマテレビ

松下のプラズマ工場は、初期に造った大阪府茨木市の第1・第2工場に加え、この尼崎で稼働中の尼崎第1工場、今回お披露目の第2工場、そして建設が始まった第3工場の計5工場となる。投資額は順に、300億円、600億円、950億円、1800億円、2800億円。ほぼ倍々で進めてきた投資の累積額は6450億円。 ………

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