「世界の買い手」そろそろ日本の出番

2008年3月号 連載 [隗より始めよ]

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アメリカは世界中からモノを買いまくり、世界経済を長期にわたり牽引してきた。特にITバブル崩壊後、住宅投資そして消費の目覚ましい拡大もあり、アメリカの輸入は2ケタ前後の伸びが続いていた。しかし、昨年あたりから製品輸入の伸びは大きく減速している。そのうえサブプライム問題が深刻化し、銀行の与信に大きなブレーキが掛かり、景気後退の後押しをしている。アメリカが担ってきた「世界の買い手」の役割に、そろそろ陰りが見えてきた。その役割を引き継ぐ国、すなわち内需によって景気拡大できる条件が整いつつある国は、どうも日本しかなさそうである。時あたかも福田総理は、消費者に重きを置く政策を説いている。歴代の総理として初めて、生産者から消費者に政策の軸足を移す、いわば哲学の変更である。消費者のために消費を拡大する政策はこれまで試したことがないので、現実に実行できるか ………

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