「窮鼠」国際興業がサーベラスを噛むか

再建とは名ばかり。資産をしゃぶりつくすハゲタカにたまりかね、訴訟ちらつかせて株買い戻しを画策。

2008年3月号 DEEP

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窮鼠、猫を噛む、とはまさにこのことか。窮鼠――国際興業社長の小佐野隆正。「最後の政商」と言われた創業者、故小佐野賢治の甥である。猫――米国の投資ファンド、サーベラス・キャピタル・マネジメント。総額74億ドル(約8千億円)でクライスラーを買収するなど、その辣腕は世界に知られる。サーベラスは地獄の番犬ケルベロスのことだから、本来は猫より犬と言うべきか。国際興業はサーベラス傘下で経営再建を進めてきた。昨年10月の帝国ホテル株の売却など、再建は着実に進んでいるかに見えたが、水面下ではサーベラスに訴訟も辞さない方向だというから穏やかではない。関係者によると、国際興業は「サーベラスは濫用的買収者であり、株主総会での議決権の行使はできない」と主張するつもりだという。

ブルドックと同じ論理

「濫用的買収者」――高値買い取りを狙って株を買い集めるグリーンメーラーのことだが、米ファンドの ………

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