「没後50年」横山大観展が映す祖国

国立新美術館に翼賛絵画の代表作。戦犯追及を逃れ、画壇に君臨し続けた巨匠の「生臭さ」とは。

2008年3月号 LIFE

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日本画につきまとう「生臭さ」がどこから来るのかといえば、作品のありようそれ自体が日本人の愛国感情の醸成や国家の威信形成と密接なかかわりを持ち、画家自身もそうした時の政治権力や国民の意識動向と持ちつ持たれつの関係を結んできたからにほかなるまい。「没後50年 横山大観││新たなる伝説へ」と題して東京・六本木の国立新美術館で開かれている展覧会(3月3日まで)には40メートルを超す長大な絵巻物『生々流転』など、伝説に包まれた「巨匠」の生涯の代表作が集められている。その陳列には、岡倉天心とともに日本美術院を興して戦前は「彩管報国」と呼ばれる戦争遂行へ向けた国策美術の旗振り役を務め、戦後はGHQ(連合国軍総司令部)の戦犯追及を逃れて画壇の中枢に君臨し続けた画家の「生臭さ」が漂っている。

戦闘機に化けた『海山十題』

歴史の禁忌とのかかわりが、没後50年を迎えた画家の大衆的な人気と美術市場の ………

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