黒人オバマが恐れる「陥穽」

「肌の色は無関係」という白人の建前に幻惑される「ブラッドリー効果」。だからヒラリーもマケインも手強い。

2008年3月号 GLOBAL [米大統領選の大接戦]

  • はてなブックマークに追加

2008年米大統領選のスーパーチューズデー――民主、共和党の候補指名争いで最大のヤマ場となった2月5日火曜は、サプライズのないことが唯一のサプライズだった。民主党では、ヒラリー・クリントン上院議員(60)が最大票田であるカリフォルニア州など8州を制する一方、バラク・オバマ上院議員(46)も13州を押さえた。が、双方とも相手をノックアウトするには至らず、それぞれ勝利宣言したため、雌雄を決するのは先に持ち越された。これとは対照的に共和党では、フロントランナーのジョン・マケイン上院議員(71)が、並みいるライバルたちをノックアウト寸前に追い詰め、共和党候補の指名獲得をほぼ確実にしている。いずれも事前に予想された事態ではあった。

黒人票総取りでも不足ラテン・アジア系取り込み

残された大問題は、民主党が掲げる「変化」のメッセージが国民にとって正しいメッセージなのだと、アメリカ人に納得させることができるかどう ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。