タレイラン<下>

欧州の死刑執行人は御免だ

2008年2月号 連載 [第二の男]

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失意の時でもタレイランは、女と金と賭博に目がない。英国追放でアメリカに渡ったのは「拝金熱があると分かった」から。しかし、清教徒のお国柄、異常な金銭欲や派手な不倫関係が嫌われ、ワシントン大統領にも会見を拒否される。朗報はテルミドール(熱月)のクーデタでロベスピエールが倒され、ギロチンの恐怖政治が終わったことだ。1795年、故国の財産が没収され、窮して国民公会に亡命者リストからの抹消と帰国許可を請願した。愛人のスタール夫人の尽力で希望がかない、仏学士院会員にも選ばれる。翌年9月に帰国。前年10月には国民公会を襲撃した王党派を、ナポレオン・ボナパルト将軍が撃退し、総裁政府が成立。将軍は5人の総裁の1人バラスの元愛人ジョゼフィーヌと結婚し、その力添えでイタリア方面軍最高司令官になった。タレイランはスタール夫人の助けでバラスを懐柔する。学士院の講演「アメ ………

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