パキスタン「心の女王」暗殺の空白

本物の政治を求めて倒れたブット。大統領は延命のために人民党に取引を求めるか。

2008年2月号 GLOBAL [Nashim Zehra Eye]

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パキスタン国民にとって、2007年は落胆と憔悴の幕切れだった。二度首相に選ばれ、パキスタンでは生粋の民主主義政党であるパキスタン人民党(PPP)総裁、ベナジル・ブット(54)が12月27日、軍事都市ラワルピンディの都心で暗殺されたからだ。彼女は英国のオックスフォード大学と米国のハーバード大学を卒業し、過去30年も政治の世界に身を置いてきたにもかかわらず、政権の座についていた期間(1988~90年、93~96年)は5年にも満たない。パキスタンに正真正銘の政治の場を拓こうと、最後まで一歩も譲らず、軍と闘ったのである。埋葬が済んだ翌日の12月29日、私はベナジルの生まれ故郷の村にいた。泣き濡れてブット家代々の屋敷に押し寄せた数千人もの弔いの列は、彼らに身内とみなされた女性を悼む何よりの供物だろう。男も女に劣らず悲嘆に暮れた。「Benazir Beqasur」(無垢のベナジル)」を合唱し ………

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