農林族が福田首相に直談判「ばらまき農政」復活へ

2008年2月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]

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福田首相が農政改革を放り出し、「ばらまき農政」への逆走を始めた。発端はコメ余りを解消するための新米の国費による買い支えだった。800億円をかけて備蓄米34万トンを買い増す表向きの理由は、「コメの備蓄量を適正水準の100万トンに戻すため」。しかし、買い入れ量が各7万トンと最も多かったのは、大きく値を下げた新潟産「コシヒカリ」と秋田産「あきたこまち」だった。消費者は自らの血税をブランド米の買い増しに使われ、かつ安いコメを買う機会をも奪われたわけだ。07年産米の作況指数は99で、特に豊作ではなかった。しかし、一部の農家が農協の生産調整要請を無視して作付けしたため、市場価格が農家の採算ラインとされる「1俵(60キロ)1万5千円」を下回る銘柄が続出した。本来、備蓄米の買い増しはコメの作況指数が100を超える豊作時にしか行わないのだが、農林族は渋る農水省をねじ伏せ、最 ………

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