2008年1月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
日本航空への出資を目指す米国の買収ファンド、TPGが、その布石として日航が実施したJALカード売却の入札に「高値で札を入れた」(投資銀行関係者)。日航は財務リストラを迫られており、「日航に恩を売り、本体への出資交渉を有利に進める作戦」(同)とみられる。実はTPGは2007年春、日航への出資を提案したが、国土交通省や日航の西松遥社長の外資アレルギーが強く、頓挫した経緯がある。外資はエアラインに対して2割の出資規制があるが、TPGはマイナー出資でも日航再生に関与することで、日本での存在感を飛躍的に高められると判断した。TPGが日航への出資に意欲を燃やすのは、日本市場に06年、本格参入したものの華々しい投資実績を収めていないためだ。大型案件だった松下電器産業の日本ビクター売却では優先交渉権を獲得したが、ビクター労使の反発もあり、買収に失敗している。ただ、JALカード ………
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