地銀N0.1「福岡銀行」のアキレス腱

図体はでかくなったが張り子の虎。メガバンクの九州侵攻とゆうちょ銀行の挟み撃ちに危機感つのる。

2008年1月号 BUSINESS

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福岡銀行(福岡市)は今年、持ち株会社「ふくおかフィナンシャルグループ」(FFG)を立ち上げ、経営不振の第二地銀、熊本ファミリー銀行(熊本市)、親和銀行(長崎県佐世保市)を相次いで統合。連結総資産は11兆7千億円と、横浜銀行(約11兆5千億円=横浜市)を上回る地銀トップに躍進したが、内実は張り子の虎に近い。その猪突猛進的な拡大路線の根底には、アジア、特に中国市場への橋頭堡として九州シフトを強める「メガバンク」と、潜在的な巨大ライバル「ゆうちょ銀行」の襲来に対する危機感がある。福銀の淵源は、明治10年設立の第十七国立銀行。九州の名門地銀がにわかに「全国区」になったのは総資産で浜銀を抜き首位に躍り出たからだ。九州の「田舎銀行」が浜銀の上を行く、という驚きが言外にある。

次の標的は南日本銀行

FFG会長兼社長(福銀頭取)の谷正明(64)は2006年5月の熊ファミ統合の発表記者会見で「さ ………

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