福田の隠しダマ「消費者庁」構想

首相直々の指示で国民生活審議会が突貫作業。消費者重視に果たして魂は入るか。

2008年1月号 POLITICS

  • はてなブックマークに追加

「ところでね、消費者保護のほうは最近、どうなっているの?」10月5日。首相・福田康夫は初めての「ご説明」にやって来た経済産業次官・北畑隆生に切り出した。原油高や地球温暖化対策のご下問に身構えていた北畑は面食らった。「米国のあのレポート、読んだ?」などと消費者政策の潮流に経産省より通じる福田。意外なこだわりは首相に就いた9月26日からのぞいた。「より消費者や生活者の視点に立った行政に発想を転換し、消費者行政を強化する」初閣議後に発表した首相談話でこう宣言した。消費者重視をここまで明確に打ち出した首相はいなかった。10月1日の所信表明演説。福田は「野党と重要な政策課題で誠意を持って話し合いながら国政を進めたい」と表明し、各紙は「話し合い路線を強調」と大見出しを打った。前首相・安倍晋三の政権投げ出しを受けた緊急登板で、マニフェスト(政権公約)を練り上 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。