タレイラン<上>

女こそ政治なんだよ

2008年1月号 連載 [第二の男]

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「会議は踊る、されど進まず」オーストリアの将軍リーニュ公の名言が残るウイーン会議は、フランス革命とナポレオン戦争が引っかき回したヨーロッパに王政を再建すべく、1814年9月から開催された。主役はオーストリア外相メッテルニヒだが、正統主義を唱えてイギリス、オーストリア、ロシア、プロイセン4大国の対抗をたくみに操り、国益を守った敗戦国フランスの外相タレイランこそ、真の主役だったというべきかも知れない。しかし、この偉大な外交家は毀誉褒貶あい半ばする、というより、むしろ悪人の典型とされた。かつてはナポレオンの片腕。革命前は大貴族出身の司教ながら、三部会の聖職者代表として教会財産の国有化を提案、人権宣言の起草にも寄与した男は、稀代の放蕩児でもあった。ナポレオンに「絹の靴下に詰まった糞だ!」と悪罵された男の数奇な生涯は、薄幸な幼少年期に始まる。シャルル= ………

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