「防衛疑獄」線上の前総理

「利権屋」と「沖縄」を突破口に全面展開。聴取対象には日本郵政社長から「スリーダイヤ」まで浮かぶ。

2008年1月号 COVER STORY [八木特捜の戦線拡大]

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「何から何まで業者にたかろうとする組織が防衛省だ。これほど腐りきった役所は見たことがない」検察幹部は怒気をこめてそう断じた。防衛専門商社、山田洋行をめぐる防衛省汚職事件は、大物の前事務次官、守屋武昌の逮捕に至ったが、東京地検特捜部などの第一線はこれで満足するつもりはない。何としても政治家を焙りだし、逮捕にこぎつけようと眦(まなじり)を決している。防衛利権の闇に巣食う魑魅魍魎(ちみもうりよう)を大掃除する「防衛疑獄」――守屋逮捕はほんの序幕に過ぎない。第一の突破口は、東京・永田町の悪名高い億ションである。ルイ14世が移り住んだ宮殿名から名をとった「パレロワイヤル永田町」(以下、パレロワイヤル)。議員会館のすぐ裏手にあるこのマンションは築30年と古いが、家賃は月100万円を下らないとされ、1室買えば数億円の値段がつく。それでも国会から至近距離にあって ………

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