天然危険物 角川春樹

2008年1月号 連載 [硯の海 当世「言の葉」考 第21回]

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俳句が好きなのだが、自分では作らない。才能のないのを知っているからだ。それに句会なるものの意味がわからない。言葉は命を削るようにして紡ぐものだと思いたいから、だれかについて句作したり批評しあおうなどと思わないのだ。素人としてはかなりたくさんの句に触れているほうだと思う。基礎知識もないが、好きな句や気になる俳人はかなりある。気になる一人が角川春樹である。出版社を経営し、映画のプロデューサーとしても有名な人物だが、このコラムでは彼の俳句を中心にして書くことにする。角川春樹の俳句で初めて「オッ!」と思ったのは「濃(こ)あぢさゐ旅の花火を人妻と」という句に出合ったときだった。ならぬ仲の恋を詠んだ鈴木真砂女の男版のようだな、というのがその時の印象だった。しばらくして東京のデパートの古書市で角川春樹の署名の入った句集を見つけた。手にとってその署名を ………

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