全国スト乗り切ったサルコジの「次」の目玉

2008年1月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]

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10月~11月、フランスでは年金特別制度改革案の撤回を求めて、国鉄や市営交通などを中心に全国ストが行われた。5月の当選以来、公約実現を掲げて飛び回り「スーパーサルコ」のあだ名までついたサルコジ大統領にとって初の試練となったが、改革案を撤回することなく、主要組合から一定の譲歩を引き出すことに成功した。大統領がめざしたのは、公社職員の早期定年退職を認める「特別制度」の撤廃。戦後復興期に劣悪な労働条件下にあると認定された国鉄、電気、ガスなど124の職種、50万人(退職者は100万人超)を対象に、年金の保険料納付期間を他職種よりも短い37年に設定した優遇措置で、国庫を圧迫する旧弊の象徴と見られてきた。フランスでも2040年までに60歳以上の高齢者が人口の3分の1(2100万人)を占めるため年金制度見直しが急務だが、長年培われてきた権利意識を変えるのは容易ではない。特にこ ………

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