2008年1月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]
中国とドイツの関係悪化が、07年秋以降に顕在化しつつある。いうまでもなく9月末にメルケル首相がダライ・ラマ14世とベルリンで会見したことに端を発するが、ついにドイツ政府はこのほど公表したアジア戦略文書で、今後はインドとの関係をより重視していくことで中国に対抗する方針を明確にした。中国との協調姿勢を重視した前シュレーダー政権からの明らかな方針転換といえる。香港の親中国紙「文匯報」などの報道によると、メルケル政権は2年前の政権交代時点から、前政権の対中政策転換を検討していたとされ、ダライ・ラマとの会見もその一環。公表したアジア戦略文書は、対中戦略の転換理由について「エネルギーや貿易などの面でドイツは中国との競争に直面せざるを得なくなる」と表明。「今後ドイツは、インドをはじめ日本、オーストラリアなど民主的なアジア諸国との関係を重視していかなければな ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。