サーべラス傘下のあおぞら銀行と奇怪な包括提携。社長の首を挿げ替え混迷は深まるばかり。
2008年1月号 BUSINESS
「三井住友銀行の奥(正之頭取)さんはほくそ笑んでいるのではないか。うち(住友信託銀行)の経営迷走ぶりに市場の疑心が高まり株価が下がれば、それだけ呑み込むチャンスが出てくるんだから」あおぞら銀行との包括提携を発表した直後の11月下旬、住信幹部は自嘲気味にこう語った。「三井住友銀行への対抗心に囚われ、何らシナジー(相乗効果)を生まない」(同幹部)肥大化路線を進める「天皇」高橋温会長の経営戦略に、表立っては口に出さないものの、住信行内には不安が広がっている。
「金融再々編の導火線」「経営統合も視野に入れたメガバンクと一線を画す第三極づくり」住信とあおぞらの包括提携発表を囃し立てたのはマスコミだけ。住信は不動産、信託、資産運用の成長分野で共同事業を打ち出したが、市場や銀行業界では「あおぞらは米ハイエナファンド、サーベラス傘下の経営で旧日本債券信 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。