売るに売れぬ日立HDD部門

テレビとともに「双子の赤字」を垂れ流し、株価でも東芝との差は開くばかり。

2007年12月号 BUSINESS

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9月27日、日立製作所が、ハードディスク駆動装置(HDD)事業を手がける子会社日立グローバルストレージテクノロジーズ(HGST)を売却するという噂が、業界筋で物議を醸した。低迷を続ける日立株はこれを材料に急騰、同日は前日比49円高の750円で引けた。HGSTは2003年、日立が米IBMから2500億円を投じて買収したHDD事業と、自社の同じ部門を統合して設立。本社を米カリフォルニア州に置き、世界シェアは第3位。「日立のグローバル展開の象徴のひとつ」(幹部)と自画自賛する企業だった。しかし、その設立後、一度として黒字を計上したことがない。07年度の期初予想も330億円の営業赤字。これで5期連続赤字だ。お荷物であることは周知の事実だったから、これを売るという観測に株式市場が反応しないわけはなかった。噂の根元は投資銀行業界筋。メリルリンチが複数の投資ファンドに「HGSTを買収する気があ ………

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