慶応の挑戦「日本のどこにもない大学院」

次世代リーダーは巨大システムを動かす「知恵」が不可欠。その着想は私大に「藤沢」級の新風を吹かせるか。

2007年12月号 LIFE

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安政5(1858)年、福沢諭吉は江戸に下った。大坂で緒方洪庵の適塾塾頭だった彼は、江戸の築地鉄砲洲に住んで蘭学を教え始めた。この「一小家塾」が現在の慶応義塾の前身である。だから、来年2008年は慶応義塾にとって創立150年にあたる。その記念事業の目玉として、新しい大学院二つが4月に日吉キャンパスで開設される。慶応は共立薬科大学を統合、企業並みのM&A(合併と買収)によって既存の医学部と看護医療学部に薬学部を加えた「医の総合化」を実現させたばかり。全国の私学関係者をあっといわせた仕掛人であり「私学のアントレプレナー(起業家)」とも呼ばれる安西祐一郎塾長の、共立薬科統合に続くチャレンジである。ただ、この二つ、ともに耳慣れない名称だ。「システムデザイン・マネジメント研究科」(SDM)と「メディアデザイン研究科」(KMD)。いったい、何をめざすのか――。本誌は安西塾 ………

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