混迷パキスタンに「経済の光明」

ムシャラフ大統領の非常事態宣言は短命だ。民政移行を見越した投資が国家を変える。

2007年12月号 GLOBAL [Nashim Zehra Eye]

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パキスタンのパラドクスがこれほど喧伝されたことはなかった。騒擾やテロといった凶報の一方で、朗報も提供しているからだ。国際金融機関の支援や世界的な携帯電話企業モビリンクの話題とは対照的に、国内の景気が好調なため、パキスタンは海外からさらなる投資を呼び込んでいる。政情不安のこの国から、なぜ投資家は逃げ出さないのか。答えは簡単である。政情不安の高まりは見せかけで、抜け目のない投資家たちは知っているのだ。パキスタン経済が水面下でこれまでになく力強い回復をみせていることを。そして、いま進行中の軍政から民政への移行が完了すれば、パキスタン経済の潜在力は一段と強くなる、と見越しているのだ。かつてのパキスタンと違い、近年はどの政権も政治的な方向とは別に経済改革を推進してきた。その結果、経済成長率は2000年以降ずっと約8%を維持している。改革やマクロ経済政 ………

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