山田洋行元専務逮捕の裏で、「巨悪」がお目こぼしにあずかるのか。防衛族を仕切る男の奇怪な事実。
2007年12月号 DEEP
明らかに事件は歪んだ。11月8日、 防衛専門商社「山田洋行」の元専務、宮崎元伸が業務上横領容疑で東京地検特捜部に逮捕され、過剰な接待を受けていた守屋武昌・前防衛事務次官にも捜査の手が伸びるかと新聞は賑やかに報じている。だが、捜査の政局化を警戒する検察首脳は、しきりとバランスを気にしている。山田洋行は防衛利権全体から見れば小粒な存在。ゴルフ接待などは枝葉にすぎず、本命は日米の軍需企業を結ぶ巨大な資金ルートであり、4兆8千億円の防衛予算に群がる政官業癒着ビジネスの「巨悪」ではないのか。そこに捜査のメスを入れて、初めてバランスがとれるのだ。検察の戦法は、山田洋行の内紛劇に乗じて暴露合戦を煽り、両成敗にしようというものだった。狙いどおり、逮捕前の報道の大半は「守屋・宮崎の背後に小沢(一郎・民主党代表)と田村(秀昭・前参院議員)あり」とする山田洋行側 ………
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