絶好調に見える「小野寺独裁」だが、周波数再編や接続料問題で、これまで楽をしてきたツケが来る。
2007年12月号 BUSINESS [企業スキャン]
「KDDIは遅れてきた帝国主義国家かな。欧米列強(NTTドコモ)にやっと追いつき、これから植民地で甘い汁を吸おうとした矢先、叩かれ始めたんだ。1930年代の大日本帝国を彷彿とさせる光景だなあ」KDDIのOBはため息交じりに呟く。業績はいま絶好調に見えるが、「先楽後憂」ではないかと気を揉んでいるのだ。確かにKDDIは10月19日発表の07年9月連結中間決算で、営業利益が前年同期比9%増の2496億円、売上高は同8.1%増の1兆7343億円と、いずれも中間期で過去最高を更新した。これに対しNTTは、稼ぎ頭のドコモが番号継続制導入後、携帯大手3社で“一人負け”を続け、4期連続で営業減益になっている。にもかかわらず、NTTは高枕。「携帯のシェア50%割れが近づいているというが、KDDIに追いつかれるわけがない。2012年問題があるから……」と足元を見透かす。2012年問題とは携帯の周波数帯引っ越しのこと。ドコ ………
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