液晶新工場建設に割り込もうと、地元で怖がられる業者の名が躍る。「6代目山口組」大阪進出の前兆か。
2007年12月号 DEEP [堺の1兆円プロジェクト]
「1兆円プロジェクト」が漂わせる血の芳香に、獰猛なピラニアが引き寄せられつつある――。シャープが危ない。プラズマ陣営の松下電器産業と並び、「薄型テレビの勝ち組」と称せられて、この7月、大阪府堺市に新たな製造拠点を築くと発表したばかりだ。用地は新日本製鉄の堺製鉄所に隣接する遊休地で、敷地面積は127ヘクタール。液晶テレビ「アクオス」とともに世界に知られた亀山工場の4倍の広さだ。畳5畳分、第10世代と呼ぶ大型ガラス基板を世界で初めて採用。大型テレビ用の液晶パネルを効率的に生産していく。「21世紀の液晶コンビナートを作る」。そう豪語する片山幹雄社長の言葉どおり、ガラス大手のコーニングジャパン、カラーフィルターの大日本印刷、そして関西電力もこの用地内への進出が決まった。新工場への投資額は3800億円。電力などのインフラを含めた総投資額は1兆円に達する。「国家的プ ………
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