2007年11月号 連載 [メディアの急所]
朝日新聞社の出版本部が来年4月に分社化され、100%子会社の新会社として発足する。これを機に、朝日が「言論戦の旗として赤字でも出し続ける」と公言してきたオピニオン月刊誌「論座」の廃刊が避けられそうにない。新社では「シニア編集部」を設けて、医療、旅行、老後設計、園芸、資産運用などの分野を強化し、中高年の読者離れを防ぐ方針。売れない論壇誌は用済みということか。出版本部の2007年度の売り上げは約130億円で、約10億円の赤字見込み。この10年間で売り上げが半減した。しかも、年収が1500万円近い高給取りの社員を多く抱えているため、労務コストが重くのしかかっている。大手新聞社の常として出版部門に配された人材は「高給取り」の割に働かない。新社では朝日本体からの出向組(高給取り)を現在の半分の80人程度とし、契約社員を増やして人件費を大幅に削る方針だ。新聞広告の落ち ………
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