総務相の「長野裁定」に民放各局が熱い視線

2007年11月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]

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民放業界は今、「長野」に注目している。全国各地でCATV(有線テレビ)業者が他県の地上波局の放送内容を再送信する「区域外再送信」を行い、これに抗議する地上波局との間で紛争が頻発。8月には菅義偉総務相(当時)が福岡の地上波局4局に対し、「大分県のCATV4社へのデジタル放送の区域外再送信に同意せよ」との裁定を下した。「次なる大臣裁定の予定地である長野が天王山となる」と業界関係者は言う。というのも、テレビ松本ケーブルビジョン(松本市)、エルシーブイ(諏訪市)など長野県のCATV業者の係争相手がフジテレビ、日本テレビ、TBSなど東京の全キー局であるため。民放界を仕切るキー局が矢面に立つ紛争であり、「その大臣裁定が県域別免許という放送行政の枠組みを大きく左右する」とキー局幹部は危機感を募らせる。だが、地上波側にも救いはある。総務相の交代だ。「通信と放送の融合」論 ………

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