3億8千万円の顧問料を取られたうえ、上場ゾンビ3社とのM&Aで踏んだり蹴ったり。「利害相反」の疑いもある。
2007年11月号 BUSINESS
中古ブランド品の大手質屋「大黒屋」の斎藤武社長が沈黙を破った。「みんながハッピーになるはずのスキームでした。そのようにみずほ銀行から説明を受け、売却に同意したんです。でも、結果はみんながアンハッピー。できればもう一度、振り出しに戻したい」斎藤氏は大黒屋をシステム開発企業「ディーワンダーランド」(Dワンダー)に売却したことを悔い、訴訟も検討しているのだ。この売却を橋渡ししたみずほ銀行と、業績不振の上場3社――橋梁メーカーの「サクラダ」(東証1部)、産業用照明器具メーカーの「森電機」(東証2部)、Dワンダー(ジャスダック)が、未上場の大黒屋を巻き込んで再生を図ろうとしたスキームへの不信が、そこにあらわに見えていた。なぜアンハッピーなのかに触れる前に、このM&A(企業の合併・買収)をおさらいしておこう。このスキームの怪しさは本誌(07年7月号、8月号)が ………
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