インド洋での臨検は違法行為か

2007年11月号 連載 [「軍略」探照灯 第19回]

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防衛省はインド洋北西部、アラビア海で行われている「海上阻止作戦」に参加を続けるため「給油新法」の制定をめざし、世論工作に懸命だ。防衛省が配布している広報資料は海上阻止の実績として「不審船への立ち入り検査約1万1千回以上」を誇っている。だが立ち入り検査(臨検)は違法行為の疑いがある。現在、海上阻止には6カ国(日、米、英、仏、独、パキスタン)の17隻が参加している。哨戒している海域は主にペルシャ湾口の外側のオマーン湾と紅海の出入り口に当たるアデン湾で、テロリストや武器を運んでいないか、もっぱらダウ(近海貿易用のエンジン付き木造帆船)を監視、無線電話やスピーカーで呼びかけ、応答に不審があれば停船させて乗り込み、書類や積み荷、乗員、乗客を調べている。日本の補給艦と護衛艦各1隻は、中間地点のアラビア半島南東沖を巡航し、他国の軍艦への給油に当たっている。 ………

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