「北京曇天」と「東京秋天」

2007年10月号 連載 [隗より始めよ]

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久しぶりに北京を訪問した。言論NPOと中国日報社が主催した「北京―東京フォーラム」に参加するためのわずか3日間の滞在であったが、北京の街はいつもどんよりとしたスモッグに覆われていた。尾籠な話で恐縮だが、本能的な自己防衛からか鼻毛が瞬く間に伸びた。こんな汚い空気の中でオリンピックはまともな競争ができるのであろうか、かつて「北京秋天」を描いた梅原龍三郎画伯はこの変わり果てた光景を見て、どのように評するであろうかとつぶやいたものである。しかし高層ビル林立の中で、自転車が自動車に変わり、若い女性の服装と化粧の美しさは東京の女性にほとんど引けを取らないものになっていた。著しい高度成長の持続で、中国はすでにドイツを抜いて世界第3位のGDP大国になった。第2位の日本とは、230年前アダム・スミスが述べた「分業が進めば進むほど経済は発展する」という原理どおりに、分 ………

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