農林中金――「農」衰退でファンド化

消えた日興プリンシパル買収。米ファンドの横車で見えた「総資産68兆円」の巨艦の二つの顔。

2007年10月号 BUSINESS [企業スキャン]

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トホホの外れスクープだった。8月10日、日本経済新聞が1面トップで報じた「農林中金、日興プリンシパル買収へ」の記事である。いつのまにか立ち消えになった。日興プリンシパル・インベストメンツ(NPI)は、大手証券「日興コーディアルグループ」の投資子会社で、利益水増しと金融庁の課徴金処分で一躍注目を浴びた。結局、コーディアルの有村純一社長と、NPIの平野博文会長が引責辞任し、コーディアルに米シティグループがTOB(株式公開買い付け)を仕掛けて4月に株式の60%強を握ったことは、今や誰もが知っている。日経によれば、農林中央金庫(農中)の上野博史理事長が5月に渡米、シティのチャールズ・プリンス会長兼CEO(最高経営責任者)に会い、NPI買収を申し入れたという。プリンス会長からは「日本で私のキャッチャーになってほしい」と色よい返事を得たことになっている。スクープ記事では ………

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