解放軍内も「江沢民派」一掃

創軍80周年に前主席も顔を見せたが、上海を切り崩した胡錦涛は、「軍は党に絶対服従」とクギを刺す。

2007年10月号 GLOBAL [中国の権力闘争]

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中国人民解放軍は1927年に創設され、今年で80周年を迎えた。8月1日に行われた記念式典には、引退した前国家主席、江沢民(81)が出席した。序列は現主席の胡錦涛より後ではあったが、温家宝首相より前の第2位だった。党の他の行事では江沢民の姿は見なくなっているが、この式典には堂々と出席し、解放軍指導部との親密さを見せつけた。今秋の第17期党大会(17大)では、党の最高権力機関である中央委員会の委員が選出されるが、江沢民がそこでなお影響力を及ぼそうとしていることを示すものだ。だが、地方レベルでは、胡錦涛と江沢民の権力闘争はすでに勝負がついている。江沢民派の上海市党委員会書記、陳良宇が7月24日に党政治局から党籍を剥奪され、全人代(全国人民代表大会)も人民代表資格を取り消して司法機関に処置を委ねたことからも明らかだ。中央でも、国務院経済関係部門から江沢民派は退き ………

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