2007年10月号 連載 [編集後記]
げに凄まじきは中国、と肩をすくめたくなった。香港の盧四清氏が寄稿した「解放軍内も『江沢民派』一掃」(54~57ページ)の記事のことである。世に「三国志演義」のようなマユツバの中国論はいくらもあるが、現在進行形で胡錦涛vs江沢民の人事抗争の内幕を見せつけられると息をのむ。軍に根を張った前任者の基盤を、爪を剥ぐ拷問のように一つ一つむしる冷酷さ。虫も殺さぬ顔の後継者の前で、江沢民の笑顔は凍りついている。▼やはり権力は悪なのだ。それに比べて、日本のお坊ちゃん宰相のむくんだ顔が痛ましい。稚拙な人事がたちまち馬脚を現し、自ら引導も渡せない胆力のなさ、見てくれだけの意志薄弱児であることを暴露した。権謀術数のイロハも知らず、鱗翅をもがれていくのは彼のほうなのだ。これじゃ、中国に対抗できません。▼覇道の中国は、いつ増長と慢心に陥るか知れない。いや、すでにその徴候 ………
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