桜井 正光氏 経済同友会代表幹事・リコー会長

「なぜ」を忘れぬ新・日本流経営

2007年10月号 連載 [経営者のひきだし 第18回]

  • はてなブックマークに追加

日本の経営者たちに、気の緩みがみえる。絶好調のようにみえる「ものづくり」にしても、安く効率的につくる術には長けていても、「iPod」のようなシステム構想力が問われるような商品は、なかなか送り出せない。「中国特需」と「資源バブル」というタナボタのような恩恵に安堵し、「学び続ける」ということを忘れつつあるのではないか。「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助さんは、「学び続ける」ことの大切さを、次のように説いていた。「日に新たであるためには、いつも『なぜ?』と問わねばならない。その答えを、自分で考え、他にも教えを求める。私心なく、一生懸命ならば、『なぜ?』と問うタネは随所にある。それを見失って、今日は昨日の如く、明日も今日の如く、十年一日の如き形式に堕したとき、その人の進歩は止まる。社会の進歩も止まる。繁栄は、『なぜ?』と問うところから生まれてくるの ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。