柏崎原発「廃炉」リスク複雑過ぎる再開プロセス

中越沖地震の想定外の加速度でも大事は防げた。だが、冷静な専門家の目で見た、ほんとうの問題は…。

2007年9月号 DEEP

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7月16日に起きた新潟県中越沖地震は、柏崎刈羽原発に深刻な打撃を与えた。幸い原子炉の安全システムが機能して、最悪の事態は避けられた。しかし地震直後の変圧器火事以降、使用済み燃料プールからの水漏れ、微量な放射性物質の放出などが続いたため、周辺の住民にも不安が生じた。7基すべてが停止中で、再開の見通しは立っていない。設計どおり機能した点は何で、見直さなければいけない点は何か。エネルギー供給や環境対策に影響は? 冷静に評価することが重要だ。今後の課題に絞ってまとめてみた。Ⅰ 再開の時期 柏崎原発は、どの程度停止状況が続くのか。まず全7基において、原子炉全体の安全システムに支障がないか、構造物や機器の点検を実施することが最優先となる。それと同時に、活断層の再調査を行う必要もある。改修・補強工事が必要となる可能性が高い。その場合、安全許認可手続きが必要 ………

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