一時後戻りしても郵政民営化は進む
2007年9月号 BUSINESS [インタビュー]
――郵政公社が、いよいよ10月に民営化されます。今春まで郵政改革を担われてきましたが、ここまでの最大の課題は何でしたか?生田 そもそも、なぜ民営化しなければならないかという原点は、4年前に郵政事業庁が公社になるとき、355兆円もの資金量を持っていたことです。メガバンクを合わせても届かないほどの規模で、1万円札で積むと富士山の高さの約800倍。その大半が、国債や財投債、地方債の購入や貸付金を通じて公的機関へ流れ、結果として日本の資本市場や金融市場を大きく歪め、国や地方の財政のモラルハザードにもなっていた。従って、公社の使命は、民営化を前提に、資金が生きたお金として市場に流れるようにする。それで、日本経済の健全な発展、持続的成長に資するような形で使われるように、道を耕しておくことでした。――小泉前首相が民営化にあれだけこだわったのも、肥大化した官業をスリ ………
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