「テロ特措法」延長の厚い壁

2007年9月号 連載 [「軍略」探照灯 第17回]

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近年、新聞等の選挙情勢調査は、無党派層が有権者の4割にも達するようになったため、当たらないことも起きがちだ。だが今回の参議院議員選挙では投票日の2日前、朝日の7月27日付朝刊の推計は、自民が38議席、民主が58、公明10、としていた。選挙結果は自民37、民主60、公明9だったから、よく当てた方と言えるだろう。予想どおりの自民の大敗の原因は、直接的には年金記録問題や閣僚の事務所経費問題、続発する失言などに対し、安倍総理が常に当初は、ボヤが起きた部屋のドアを閉めて火事が起きていないふりをし、火の手が拡がってから消火に駆け回るような不様な対処をして信頼を失ったことだろう。だが世界的にはイラク戦争でのアメリカの失敗が明らかとなったため、それを支援した国々で与党は窮地に立たされてきた。2004年3月にはスペインのアスナール政権が倒れ、06年4月にはイタリアのベルルスコー ………

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